「できる子じゃなきゃダメ」と思わせてない? ポジティブな言葉かけを見直すタイミング
「あなたって勉強できるね」
「100点とってすごい!」
「かわいいね、きれいだね」
子どもを励ますつもりで使っている、こんなポジティブな言葉。
でも実は、それが子どもにプレッシャーを与えてしまっていることがあるのをご存じですか?
今回は、ポジティブな言葉の“落とし穴”と、子どもの自己肯定感を育てる言葉かけのポイントについてお話しします。
「ほめてるのに、なぜか元気がなくなる子」
あるママが、こんな相談をしてくれました。
「うちの子、100点とったときはうれしそうなんだけど、ちょっとでもミスするとすごく落ち込んでしまうんです。私、がんばったことをちゃんと認めてるつもりなんだけど…」
この話、あなたもどこかで感じたことがあるかもしれません。
実はこれ、「できていること」ばかりを評価する声かけの落とし穴なんです。
ポジティブな言葉が「条件付き」になっていませんか?
「100点とってすごい!」
「あなたは勉強できるもんね!」
「かわいいね〜やっぱり顔立ちがいいわ」
こうした言葉が続くと、子どもは知らず知らずのうちに、こう思うようになります。
「すごい私じゃなきゃ、認めてもらえないのかも」
「できないときは、愛されないのかも」
本来うれしいはずの言葉が、“そうじゃないとダメ”という条件付きのメッセージとして心に残ってしまうことがあるのです。
子どもが本当にほしいのは、「見てくれてる」という安心感
じゃあ、どうすればいいの?と思いますよね。
大切なのは、「できたこと」ではなく、「どんな気持ちでがんばったか」「どんなふうに取り組んでいたか」に目を向けて伝えること。
たとえばこんな言葉をかけてみてください。
- 「今日は最後まで集中してたね」
- 「自分で考えて答えを出してたの、すごくいいなと思ったよ」
- 「ありがとうって言ってくれたの、ママ嬉しかったな」
こういう声かけは、結果に関係なく伝えることができます。
子どもが「自分らしさ」で安心できるような土台を作る言葉です。
明日からできる、声かけのコツ
もしあなたが、つい「すごいね」「さすがだね」と言っていたなら、
その前にちょっとだけ“なにがよかったか”を足してみてください。
たとえば…
- 「あきらめずに最後までやってたね、すごいね」
- 「自分から調べてて、えらいなと思ったよ」
- 「静かにお片づけしてくれて助かったよ、ありがとう」
結果ではなく行動や気持ちに焦点をあてた言葉は、
子どもの心に安心と自信を育ててくれます。
「できる子じゃなきゃダメ」と思わせてしまうような言葉かけ、
私たち大人も、つい無意識に使ってしまうことがあります。
でも大丈夫。
今から少しずつ、「そのままでいいよ」「あなたを見てるよ」という安心を届ける言葉に、変えていけばいいのです。
子どもは、すごい子になる必要なんてない。
そのままで大丈夫って伝えてあげられるのは、いちばん身近にいる大人のあなたなんです。